高石市とは大阪府の泉北地域に位置する自治体の一つです。面積は11.30平方キロメートル、総人口は2016年8月1日段階での推計は56580人です。この面積は大阪府内の市としては藤井寺市の次に狭い市となっています。また人口密度は1平方キロメートルあたり5010人です。
地理的には隣接自治体に堺市、和泉市、泉大津市があり、西側の大阪湾に面している部分は堺泉北臨海工業地帯の埋立地となっています。
市の木はマツ、市の花はキクで、キャッチフレーズは「小さな輝きが広がる和みのまち」です。また「てんにょん」という羽衣伝説の天女をイメージした猫のゆるキャラも存在します。
こ
のような地域特性を持つ高石市の良いところと悪いところについて紹介しましょう。
まず鉄道網が発達しているという点は、良いところと言えるでしょう。市内には南海電気鉄道(南海本線、高師浜線)、JR西日本阪和線の3路線、6駅があります。これらの鉄道網を利用すれば、大阪市や堺市などの大都市へのアクセスも容易です。
一方で路線バスがの停留所が市内にはなく、北東部をわずかに南海バスが走る程度となっていることは、悪いところの一つとなっています。
市内にバスを走らせたいという根強い声はあるものの、高石市の苦しい財政状況などからコミュニティバスを導入する予定はないのが現状です。
道路に関しては比較的充実していると言えるでしょう。特に阪神高速4号湾岸線が走っており、大阪市や堺市などへのアクセスに重要な役割を果たしています。一方で浜寺出入り口や高石出入り口など、ラッシュ時に日常的に混雑することが問題点です。
産業分野に目を向けると、湾岸部の堺泉北臨海工業地帯の発展は自治体の財政や雇用を助けることから、非常に好ましいものとなっています。高石市域には石油・化学の工場が集積しており、三井化学大阪工場や、大阪ガス泉北製造所などがあります。
高石市の目立って悪いところの一つには、財政上の問題が挙げられます。2003年には財政難から堺市との合併について是非を問う住民投票が行われたほどでした。なおこの投票については圧倒的多数が合併に反対が多かったため、実現はしませんでした。現在では市職員の削減などで早期健全化団体への転落を、なんとか免れているという状態です。
しかし依然として財政は悪化の一途をたどっており、2014年には公債費が35億円に達し、将来負担比率は大阪府内でワースト2位を記録するなど不安材料は多いと言えるでしょう。