番組サイト https://www.wowow.co.jp/wadafes
1968年に、 歌手として芸能界デビューを飾った
和田アキ子
が、 芸能生活50周年を迎えた今年、 10月17・18日、 日本武道館で“フェス”を開催。 「ワダフェス~断れなかった仲間達~」と題し、 MC含む総勢27組もの仲間達と音楽で分かち合った。 ここでは、 2日間の出演者全組をレポートする(和田アキ子は2日目にまとめて)。 まずは、 1日目。 オープニングではスイカヘルメットをかぶりスクーターに乗ったMC・
出川哲朗
が、 さっそく「リアルドッキリ」に引っかかり会場が温まったところで1組目、
ピコ太郎
が登場する。
世界的知名度を誇る彼の披露曲は、 鉄板の『PPAP WADA FES ver.』の。 サビのあとには決まって歓声が上がり、 観客のテンションを上げていた。 ワダフェスのためにアレンジしたという歌詞では、 「泡(あわ)」と「子機だ(こきだ)」をドッキングし、 「わだあきこ」にするというもの。 アナグラムだと気づいた瞬間、 観客からは一層大きな歓声が上がった。
この日がちょうど韓国デビュー18年目の
ソン・シギョン
。 『One more time, One more chance』(山崎まさよしカバー)を初披露し、 確かな歌唱力とあたたかい歌声でしっとりと歌い上げた。 観客はその声に癒やされ、 酔いしれていた。
バンドの生演奏をバックに
出川哲朗
が『止まらないHa~Ha』を披露!T.DEGAWAとして本家・矢沢永吉をリスペクトした白いスタンドマイク、 白スーツ、 白ハットという出で立ちと、 生バンドの迫力ある演奏に、 会場もボルテージアップ!「カモン!」というアオリに合わせ、 タオルが頭上を舞う瞬間は壮観だった。 この後、 出川は普段見られない“MC”としてこの豪華出演者を回していく。
その後は、
前川真悟(かりゆし58)
の出番。 彼は、 和田を「日本のゴッドファーザー、 ならぬゴッドマザー」と称し、 母への思いを綴った『アンマー』を披露。 誰もが共感できるストレートな歌詞を、 伸びやかに歌い上げた。 観客も自然と体を揺らす。
同年にアルバムを2枚リリースするなど、 近年創作活動が活発な
倖田來未
。 彼女が披露したのは、 『NEVER ENOUGH』。 このピアノの弾き語りに乗せ歌声の感情が心を打つ。 クレイジーケンバンド
横山剣
は和田へ楽曲提供していることでも知られる。 この日はセルフカバーで『女ともだち』を披露。 そしてのちに和田と「タイガー&ドラゴン」をデュエットした。
氷川きよし
は、 『きよしのズンドコ節』を披露。 幅広い世代が集っていたにも関わらず、 観客は示し合わせたかのように「きよし!」の特大コールをおくっていた。 これには氷川も、 「コールありがとうございます!」と感謝。 満面の笑みを浮かべながら歌い上げた。
鋭いギターの音が会場を包むと、
前田亘輝
が登場。 デビュー以来変わらない張りのある歌声で、 『Try Boy, Try Girl』を披露した。
C&K
は、 CLIEVYが骨折により参加できず、
KEEN
がソロで登場して滑らかな歌声を披露した。 『愛を浴びて、 僕がいる』は、 ピンスポットを浴びてじっくりと確かめるように歌われ、 観客の心を存分に震わせた。
『恋人』『夢で逢えたら』などのキラーチューンを甘く濃厚な歌声で聴かせたのは、 ラブソングの王様・
鈴木雅之
。 歌うたびに観客を酔わせる色気は彼ならではだ。 『め組のひと』では倖田來未を呼び込みデュエットし、 ここだけのスペシャルなステージを作り上げた。 初めて彼のステージを観た人もそうでない人もすべての観客が心を掴まれたはず。
今回のワダフェスで唯一、 和田よりも芸歴の長い
加山雄三
はギターを弾きながら、 『夜空の星』『お嫁においで』を歌う“レジェンド”に観客は酔いしれた。
2日目(18日)は、 グループが多くライナップされた、 大所帯のアクトとなった。 MCを担当したのは、
さまぁ~ず
。 オープニングで披露されたダンスパフォーマンスの中に紛れており、 「もしかしてあれ……」と会場がざわつくという不思議な世界観の中で幕が開いた。
名古屋を拠点に活動する
BOYS AND MEN
は、 弟分である
祭nine.
、
BOYS AND MEN研究生
とともに登場。 『バリバリ☆ヤンキーロード』など、 気合十分のダンスと歌で魅せた。 全3組、 総勢23人がステージいっぱいに広がって挑むパフォーマンスは圧巻!
10代女子を中心に絶大な人気を誇るシンガーソングライター・
MACO
は武道館に立つのは初めてだという。 温かく可愛らしい歌声を会場いっぱいに響かせ、 『恋心』をメインステージから伸びた花道の先にあるステージで歌唱。 夕日のような赤いライトは、 歌詞にもリンクしていてグッと入り込めた。
3番目に登場するのは氣志團……かと思いきや、
さまぁ~ず扮するニセ氣志團
。 登場前、 舞台裏で円陣を組んだ“氣志團”が、 ステージに向かう様子をモニターで見せていたのだが、 ステージに出てきた6人のうち綾小路 翔は大竹一樹、 早乙女 光は三村マサカズだった!オープニング同様、 アーティストのなかに紛れている2人を探すという下りだったが、 大竹が似すぎていて観客に驚かれる一幕が。 その後現れた本物の
氣志團
が『我ら思う、 故に我ら在り』をパフォーマンスし、 観客を大いに沸かせていた。 このようなコラボ演出もワダフェスならではだ。
GACKT
は、 ステージに出るなり「(和田から)逃げきれなかったGACKTです」を挨拶すると、 ひとまずトークを楽しんだ。 「リハーサルではあんまり声が出なかったんです。 これはやばいぞ、 アッコさんに殺されるかも」などと、 たっぷり笑わせてから『Last Song』を歌い上げた。 青いライトを浴び、 ピアノの音色をバックに歌った彼。 見事に世界観を作り上げていた。
DA PUMP
は、 もちろん、 大ヒット曲『U.S.A.』を披露。 おなじみの振付とISSAのハイトーンボイスで場内を瞬く間にストリートな雰囲気へと変えていった。 観客も一緒になって飛び跳ね、 全身で音楽を楽しんだ。
大所帯の
AKB48
は、 「AKO選抜」と称し今回限りの編成で挑んだ。 ホリプロに所属しているAKBグループ(AKB48のほか、 SKE48、 NGT48など)の現役メンバー16人に加え、 卒業生の板野友美&河西智美の計18人だ。 楽曲も『ヘビーローテーション』『恋するフォーチュンクッキー』などヒット曲で、 『恋する~』では、 氣志團も一緒に参加し、 メンバーの呼びかけに応え観客もみんなで踊った。
昨年、
武田真治
を中心にSHIHOとDJ TJOの3人で結成したBLADES OUTから、 武田と
Shiho
が登場。 オリジナル楽曲『another sky』を披露した。 サックスの妖艶な音色とパワフルなボーカルが重なり観客は引き込まれるのみだ。 さらに、 ソプラニスタ・
岡本知高
が『誰も寝てはならぬ(歌劇《トゥーランドット》から)』を歌い上げると、 感動のあまり、 ざわめきがしばらく止まない現象も。
EXILEではボーカルとパフォーマーを務める
SHOKICHI
は、 ソロシンガーでもある。 そんな彼は和田のトリビュートアルバムで歌ったという『古い日記remix』を聴かせた。 スラリと伸びた手脚でリズムよく歌うSHOKICHI。 パフォーマーとしてのセンスものぞくステージとなった。 ワダフェスのためにロサンゼルスから飛んできたという
Toshl
。 和田のトリビュートアルバムで歌唱した『幸せのちから』を披露した。 唯一無二のハイトーンにうっとりするばかりだ。
ここまで“仲間達”が積み上げてきた熱は、 いよいよピークを迎える。 2日間のトリを務めたのは、 もちろん、 和田アキ子。 1日目は金色のジャケット、 2日目はパープルのジャケットにチェックスカートを腰にあしらってステージに現れ『古い日記』『笑って許して』など名曲を次々披露した。
中盤の曲は日替わりも多く、 1日目は横山剣を呼び込み『タイガー&ドラゴン』、 2日目はBOYS AND MENファミリーと『愛を頑張って』、 人前で歌うのは初めてだという
竹内涼真
と『笑って許して』、 そして
武田真治
も加わり『Uptown Funk』(マーク・ロンソンFeat.ブルーノ・マーズ カバー)を披露するなど、 曲調もさまざまに歌い上げた。 “仲間達”と和田は、 時折顔を見合わせながらじつに楽しそうに歌っていた。 観客も体を揺らしたり、 手拍子をしたりと思い思いに楽しんでいる。 「音楽っていうのは、 好きなように盛り上がっていいんです」とは、 MC中の和田の言葉だが、 これに応えているようだった。 そして、 時折涙も浮かべながら「この歌と出会えたから、 こうやって今も歌い続けていられる」と『あの鐘を鳴らすのはあなた』を披露し、 ラストの『今あなたにうたいたい』へ。 サビは、 マイクを通さずに武道館の隅々まで歌声を響かせる姿が見られ、 拍手の嵐。 2度目のサビでは、 余韻まで耳に収めたいからか少し遅れて拍手が起こっていたのも、 シンガー・和田アキ子の凄味を肌で感じたからだろう。 そしてアンコールでは各日出演者がステージに揃い「もう一度ふたりで歌いたい」を、 会場も一緒に大合唱して幕を閉じた。
感動しきりだった「和田アキ子 50th ANNIVERSARY『ワダフェス~断れなかった仲間達~』」は、 12月16日(日)にWOWOWで独占放送。 笑いあり、 涙ありの2日間の空気を、 画面を通して感じて欲しい。
(C)RYUYA AMAO PHOTOGRAPHY
■■■WOWOW番組情報■■■
和田アキ子 50th ANNIVERSARY 「ワダフェス~断れなかった仲間達~」
12月16日(日)よる8:30[WOWOWライブ]
収録日・収録場所 2018年10月17日、 18日/東京 日本武道館
番組サイト: https://www.wowow.co.jp/wadafes
【10月17日(DAY1)】
和田アキ子、 加山雄三、 鈴木雅之、 前田亘輝(TUBE)、 横山剣(クレイジーケンバンド)、 氷川きよし、 倖田來未、 KEEN(C&K)、 ピコ太郎、 ソン・シギョン、 前川真悟(かりゆし58)
MC:出川哲朗
【10月18日(DAY2)】
和田アキ子、 Toshl(X JAPAN)、 GACKT、 DA PUMP、 氣志團、 EXILE SHOKICHI、 AKB48(AKO選抜)、 BOYS AND MEN、 祭nine.、 BOYS AND MEN研究生、 MACO、 武田真治、 竹内涼真、 岡本知高、 Shiho、
MC:さまぁ~ず
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