調査・アンケート

製造業では工場労働者のメンタルヘルス対策が鍵!

東大発ベンチャーである株式会社情報基盤開発(本社:東京都文京区、 代表取締役:鎌田長明)は、 弊社サービス「AltPaperストレスチェックキット」をご利用いただいたお客様からデータ※1をご提供いただき、 高ストレス者※2の割合・総合健康リスク※3・各種ストレス尺度について業種別に平均値を算出しました。 また、 製造業をさらに職種別に細分化し、 そのストレス状況・ストレス要因を分析しました。

 

弊社公式ブログ「AltPaperストレスチェックマガジン」( http://www.altpaper.net/b/ )では、 その他業種の分析結果やセルフケア方法をご紹介しておりますので、 そちらもご参照ください。

 

製造業は男女共に高ストレス者の割合が高く出ており、 特に男性についてはその割合が19%を超えています。 また、 総合健康リスクについても男女共に平均以上で、 男性については全国平均より10%以上リスクが高くなっています。

 

<調査結果からピックアップ:生産工程従事者について>

 

さらに、 製造業を職種別に見ると、 生産工程従事者は男女共に、 高ストレス者の割合・総合健康リスクが製造業全体(男女別)の数値を上回っています。
ストレスチェック尺度別に見ると、 「自覚的な身体的負担度」の数値が全国平均並びにその他職種の数値を下回っており、 生産工程従事者にとって大きなストレス要因となっているのではないかと考えられます。 (※(3)男女別/ストレスチェック尺度別比較 参照)

製造業のストレスチェック結果を職種別に集計・分析しました。
以下、 「製造業ストレス平均値 調査結果詳細」をご参照ください。

 

<注釈>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1.データの取り扱いについて
・各事業者様にご提供いただいたデータにつきましては、 業種・規模・地域をお伺いして分類することとし、 個々の事業者様・受検者様を識別できないようにして取り扱っております。
・各受検者様の回答につきましては、 性別・職種と57項目・80項目の回答データのみ使用することとし、 個人を識別できないようにして取り扱っております。

2.「高ストレス者」とは
厚生労働省が公表したマニュアル(2015)に基づいており、 以下(i)及び(ii)に該当する者を指します。 (i)及び(ii)に該当する者の割合については、 概ね全体の10%程度とします。
(i)「心身のストレス反応(29項目6尺度)」の合計が12点以下
(ii)「心身のストレス反応(29項目6尺度)」の合計が17点以下で「仕事のストレス要因(17項目9尺度)」及び「周囲のサポート(9項目3尺度)」の合計が26点以下

3.「健康リスク」とは
基準値として設定された全国平均値100からどの程度乖離しているかで算出されます。 また、 健康リスクの数値を表す「仕事のストレス判定図」は、 量-コントロール判定図と職場の支援判定図の二つをさらに男女別に分けたもので構成されます。 この二つの調和平均が「総合健康リスク」となります。

 

◆仕事のストレス判定図
1.量-コントロール判定図…仕事の量的負担とそれに対するコントロールの度合い(裁量権)による健康リスク
2.職場の支援判定図…上司の支援と同僚の支援の状況・バランスによる健康リスク
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【関連サイト】
・公式ブログ「AltPaperストレスチェックマガジン」: https://www.altpaper.net/b/
・「AltPaperストレスチェックキット」サービス詳細: http://www.altpaper.net/service/sc/stresscheck2.html

 

【株式会社情報基盤開発とは】
株式会社情報基盤開発は東京大学発のベンチャー企業です。 学内で研究・開発された画像処理技術及びデータベース技術を用いて紙への書き込みをデータ化し、 オフィスの生産性を向上することをミッションにしています。 アンケート自動集計システム「AltPaper」によって紙アンケートのデータ入力業務を効率化する事業に取り組んでいます。

 

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【製造業ストレス平均値 調査結果詳細】

  • 調査方法

業種別ストレス平均値は、 弊社の「AltPaperストレスチェックキット」をご利用いただいた事業者様の中で、 集団分析データをご提供いただいた事業者様のデータのみを用いて、 男女別・業種別に分析を行いました。 2017年にストレスチェックを実施され、 2017年12月末日までに弊社で集計を完了した457事業者様の男性35,349名、 女性31,211名のデータを使用しております。

また、 その中から「製造業」に該当する103事業者様の男性8,698名、 女性5,150名のデータを男女別・職種別に細分化し、 分析を行いました。 集計につきましては、 事業者様ごとに男性と女性を分けて、 高ストレス者の割合、 健康リスク、 各尺度の平均値を職種別に算出しました。

  • 調査結果

 

(1)職種別/高ストレス者の割合・総合健康リスク

 

製造業の職種の中でも、 男女共に高ストレス者の割合・総合健康リスクの両方で高い数値が算出されたのは、 生産工程従事者 です。 しかし、 総合健康リスクについては、 運搬・清掃・包装等従事者 の数値が120を超えており(全国平均より20%以上リスクが高い)、 男女共に 生産工程従事者 を上回っています。 また、 運搬・清掃・包装等従事者 の男性については、 高ストレス者の割合も20%を超え、 生産工程従事者 に次いで2番目に高い数値となっています。

 

(2)男女別/ストレスチェック尺度別比較

 

職業性ストレス簡易調査票における各尺度の平均値が全国データからどれほど乖離しているかを計るために、 全国平均値を0とし、 1から-1の間に全国データの7割が入るように、 正規化数値※4を算出しました。

まず、 男女間で比較すると、 ほぼ全ての尺度において男性の数値が全国平均並びに女性の数値を下回っていることが分かります。

次に総合健康リスクの判定に使われる4つの尺度(赤枠)を見ていくと、 男女共に「心理的な仕事の負担(量)」の数値は全国平均並みであるのに対し、 「同僚からの支援度」の数値は、 全国平均を大きく下回っています。 また、 男性については、 「仕事の裁量度」「上司からの支援度」についても全国平均を下回っています。 これら尺度の数値が低いため、 製造業全体の総合健康リスクが110前後の高い数値となったのだと推測できます。

さらに、 4つの尺度以外についても、 「自覚的な身体的負担度」「家族や友人からの支援度」の数値が、 男女共に全国平均を大きく下回っています。
「家族や友人からの支援度」については、 過去のデータと比較したところ業種問わず悪化傾向にあります。

 

<注釈>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4. { (各尺度の値) – (全国平均) }/(全国データの標準偏差)×100を正規化数値と仮定しています。
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(3)男女別/ストレスチェック尺度別比較
■男性グラフ

 

■女性グラフ

 

ストレスチェック各尺度の職種別平均値を算出しました。
まず、 生産工程従事者 に着目します。 その他職種と比較しても、 男女共にほぼ全ての尺度において低めの数値が出ています。 この全体的な数値の低さによって、 高ストレス者の割合と総合健康リスクが共に高くなったのだと考えられます。

次に、 運搬・清掃・包装等従事者 について、 総合健康リスクの判定に使われる4つの尺度(赤枠)に着目します。 「心理的な仕事の負担(量)」の数値は男女共に全国平均を上回っているのに対し、 「仕事の裁量度」「上司からの支援度」「同僚からの支援度」については全職種の中で最も低い数値が出ています。

そして、 (2)ストレスチェック尺度別比較 のグラフからも分かるように、 製造業全体としては「自覚的な身体的負担度」の数値が男女共にとても低く出ています。 しかし、 (3)男女別/ストレスチェック尺度別比較 のグラフを見てみると、 職種間で大きなばらつきが生じていることが分かります。

男女共に、 情報処理・通信技術者 管理的職業従事者 専門的・技術的職業従事者 の「自覚的な身体的負担度」の数値は全国平均を大きく上回っているのに対し、 生産工程従事者 運搬・清掃・包装等従事者 については、 全国平均並びにその他職種の数値を大きく下回っています。

また、 「家族や友人からの支援度」については男女共にどの職種も全国平均を下回っていますが、 こちらは過去のデータと比較したところ、 業種問わず悪化傾向にあるようです。

※上記分析において、 比較の基準としている「全国(厚労省データ)」は、 “厚生労働省科学研究費補助金労働安全衛生総合研究事業「職業性ストレス簡易調査票及び労働者の疲労蓄積度自己診断チェックリストの職種に応じた活用法に関する研究」平成19年度総括・分担報告書 表4 職業性ストレス簡易調査票下位尺度の職種別平均値及び標準集団との比較”が出典です。

  • セルフケア方法

以上の結果から、 製造業従事者にはメンタルヘルスの不調を防ぐためのセルフケアに取り組むことが推奨されます。

お勧めのセルフケア方法は、 ストレッチや軽い運動を習慣にすることです。 一般的に、 体を動かすことにはネガティブな気分を解消する効果があります。 ジム通いや激しいスポーツなどをイメージされる方もいるかもしれませんが、 軽くのびをしてみたり、 汗ばむ程度の散歩や簡単な体操をするだけでも充分にリフレッシュすることができます。 また、 瞑想やヨガなどを通じて、 ゆっくりと呼吸を意識してみるのもリラックス効果が期待できます。

今回の分析結果からも分かるように、 生産工程従事者 運搬・清掃・包装等従事者 は、 業務の特性上、 身体的負担が大きい作業に取り組むことが多いと考えられます。 身体的な負担を軽減するためにも、 先ほどご紹介した方法を参考に休憩時間や休日の過ごし方を見直してみてください。 ストレッチや軽い運動を習慣化することで、 身体的疲労・精神的疲労の軽減に繋がります。

また、 精神面でのセルフケアも大切です。 例えば、 職場での人間関係が上手くいかない場合など、 精神的なストレスを解消するためには、 親しい人と交流することが効果的です。 ネガティブな気持ちは溜め込んでしまうのではなく、 信頼できる人に話してみましょう。 「感情の解放をすることで精神的な健康に繋がる」ということが研究でも証明されています。 また、 一人で嫌な出来事を繰り返し思い出してしまわないよう、 思い切って日帰り旅行をしてみたり、 レジャー施設に行ってみたりなど、 親しい人と普段なかなかできないことに取り組むことも効果的です。

仕事内容などの具体的な問題を解決するためには、 上司や同僚、 総務や人事の人に相談し、 具体的な改善に繋げることが大切です。 しかし、 職場の人間関係などの問題(人として相性が合わない・先輩の口調が乱暴など)については、 職場が同じ人には話しづらい場合も考えられます。 職場とは関係のない人は、 新たな視点で状況を読み取り、 アドバイスやヒントをくれるかもしれません。

分析結果からも明らかになったように、 近年、 「家族や友人からの支援度」は業種問わず悪化傾向にあります。 セルフケアを強化するためにも、 家族や友人との交流を再度見直してみましょう。 また、 身体的にも精神的にも、 自らのストレス状況に不安を感じた場合には、 医師やカウンセラーなどの専門家に相談することが大切です。

 

 

 

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